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【作品名】タッチ ミステリー・オブ・トライアングル 【ジャンル】ゲーム 【先鋒】みなみ 【次鋒】ネズミ 【中堅】ボス3 【副将】たつや 【大将】かずや 【名前】みなみ 【属性】みなみ 【大きさ】少女並み 【攻撃力】少女並み 【防御力】少女並み 【素早さ】少女並み 【名前】ネズミ 【属性】ネズミ 【大きさ】成人男性並みの大きさのネズミ 【攻撃力】【防御力】【素早さ】大きさ相応のネズミ 【名前】ボス3 【属性】巨大犬 【大きさ】5m程の犬 【攻撃力】【防御力】【素早さ】大きさ相応の犬並み 【名前】たつや 【属性】青年 【大きさ】青年並み 【攻撃力】パンチ:一撃の威力はボールと同等 ボール:一撃で成人男性並みの大きさの戦車を粉々にできる威力 射程20m程度で弾速は銃弾と同じ、無限に投げられる 【防御力】銃弾の直撃に4発耐えられる 【素早さ】銃弾の3/4の速度で移動可能 銃弾が4m先から発射された後に回避可能 【名前】かずや 【属性】青年 【大きさ】青年並み 【攻撃力】パンチ:一撃の威力はボールと同等 ボール:一撃で成人男性並みの大きさの戦車を粉々にできる威力 射程20m程度で弾速は銃弾と同じ、無限に投げられる 【防御力】銃弾の直撃に4発耐えられる 【素早さ】銃弾の3/4の速度で移動可能 銃弾が4m先から発射された後に回避可能 vol.93 434 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/04/26(月) 16 58 50 ID Bj4+WvnI タッチ ミステリー・オブ・トライアングル考察 でかい犬。中堅が大きい犬。熊殺しくらいはいけるか。 ARIEL戦 全敗 【先鋒】女子大生に負け 【次鋒】ロケットランチャー負け 【中堅】車に負け 【副将】【大将】無理負け るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 十勇士陰謀編戦 3勝2敗 【先鋒】【次鋒】強さに敗北 【中堅】大きい犬の勝利 【副将】【大将】速さと技勝ち ふたごのオオカミ大冒険戦 3勝2敗 【先鋒】おばさんに負け 【次鋒】肉食負け 【中堅】大きさ勝ち 【副将】【大将】速さの勝利 空手道戦 2勝3敗 【先鋒】牛に負け 【次鋒】【中堅】実力負け 【副将】【大将】速さ勝ち ぼのぼの戦 2勝3敗 【先鋒】【次鋒】熊2敗 【中堅】速さ負け 【副将】【大将】速さの勝利 ランニング・ハイ戦 2勝3敗 【先鋒】【次鋒】【中堅】高防御で体当たり負け 【副将】【大将】速さの勝利 無理か。下を見る 三国演義(安能務版)戦 3勝2敗 【先鋒】象負け 【次鋒】馬負け 【中堅】巨体で突進勝ち 【副将】速さ勝ち 【大将】大きいし多いがあっちは鎖で繋がっている。長期戦で勝ち。 キャプテン翼Ⅲ 皇帝の挑戦戦 2勝2敗1分 【先鋒】【次鋒】速さ負け 【中堅】熊は殺せそうにないらしい。まあ相手も速いし分け 【副将】【大将】速さの勝利 君が主で執事が俺で戦 3勝2敗 【先鋒】【次鋒】強さ2敗 【中堅】強いが速さは大きい犬のほうが速いか。先制で噛み勝ち 【副将】【大将】速さでボール勝ち この結果 ARIEL>タッチ ミステリー・オブ・トライアングル>オオカミ=るろうに剣心 vol.l10 296 :格無しさん:2013/02/23(土) 21 46 17.78 ID Xjz0wmVW タッチ ミステリー・オブ・トライアングル再考察 中堅が恐竜サイズなので恐竜の壁から 先鋒、次鋒の負け、副将、大将の速さでボール当てて削り勝ちは必要だと思った箇所以外略 恐竜物語 マイア戦 3勝2敗 【中堅】草食なので攻撃力微妙だし勝てるか。勝ち D D戦 3勝2敗 【中堅】ほぼ同じ大きさの犬に人間が勝つのは厳しいだろう。勝ち 超ニセもん戦 3勝1敗1分 【先鋒】年齢書いてないので負け 【次鋒】大きさ的に倒されないか。分け 【中堅】プテラノドンは歯が無いみたいだし有利か。勝ち 【大将】逃げる前に素早さでボール当て勝ち 悪夢狩り戦 2勝3敗 【中堅】触手負け ジーザス 2勝3敗 【中堅】突撃負け 【大将】素早さでボール投げまくれば倒せるか。勝ち KAKIMARU-かきまる-戦 2勝3敗 【中堅】素早さで切られ負け この結果 悪夢狩り>タッチ ミステリー・オブ・トライアングル>超ニセもん
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【作品名】 パリ・ダカールラリースペシャル 【ジャンル】 TVゲーム 【先鋒】ヘリコプター(戦地エリア) 【次鋒】ヘリコプター(深海エリア) 【中堅】戦闘機 【副将】戦車 【大将】主人公withラリーカー 【作品紹介】CBSソニーグループ作のファミコンゲーム。 【先鋒】 【名前】ヘリコプター(戦地エリア) 【大きさ】ラリーカーと同じ大きさ 【攻・防・速】中堅の戦闘機と同じ銃弾を放てる、大きさ相応のヘリ並。 【長所】飛行と銃撃 【短所】空爆には威力、戦闘機には速さの面でそれぞれ劣る 【次鋒】 【名前】ヘリコプター(深海エリア) 【大きさ】ラリーカーと同じ大きさ 【攻・防・速】ラリーカーを数発で破壊する爆弾(ラリーカーよりやや小さい大きさ)を投下できる、大きさ相応のヘリ並。 【長所】空爆 【短所】カーレースの妨害ごときで爆弾を持ち出すな。 【中堅】 【名前】戦闘機 【大きさ】ラリーカーと同じ大きさ 【攻・防・速】上空から射撃可能・大きさ相応の戦闘機並み。射撃射程は半径10~20mくらいか? 【長所】飛行可能 【短所】小さい 【副将】 【名前】戦車 【大きさ】ラリーカーの1.5倍位の大きさ 【攻・防・速】大きさ相応の戦車並み。魚雷の直撃で横転する程度で走行可能な自動車を触れただけでバラバラに破壊できる。 【長所】攻撃力 【短所】戦車にしては小型かも 【大将】 【名前】主人公withラリーカー 【大きさ】成人男性と車並み 【攻撃力】ラリーカーに銃砲を装備(連射可能)。一発で戦車や戦闘機、魚雷も数発で破壊できる。 対地砲と対空砲の2種装備、共に射程は40m以上で弾速は戦闘機とほぼ同速 車を後退させながら前方に銃弾を放つことも可能 【防御力】主人公は約30mの高さから落ちても安全に着地でき、 自分の背丈と同じぐらいの岩や火球の直撃で少し怯むくらいで、ダメージを受けない。 ラリーカーはラクダなどの大型生物や戦車に接触したり、飛行機の銃撃や戦車の砲撃を何発食らっても走行可能。 破損してバラバラになっても瞬時に何度でも再生する。 (いずれの場合も運転手の主人公は平気っぽい) 潜水、さらにその状態から走行可能。最低でも1~2分は海中を航行可能なよう。 【素早さ】主人公は自分の背丈の3~4倍の幅の崖を飛び越えられる鍛えた人並 ラリーカーは通常のラリー仕様の自動車の1200倍以上の速度で走行可能(通常のラリーカーが20分かかる距離を1秒未満で走破可能) 【長所】異常な火力と移動速度。無限再生。 【短所】特に無いがゲームそのものがクソゲー&パクリゲーな点 【戦法】全速力で自分の弾の射程ギリギリまで下がり、相手との距離を維持しつつ銃砲連射 相手が早い場合は無限再生でゴリ押し 【備考】無限Lifeと0秒ゴールのコマンドを入力した状態で参戦 参戦 vol.11 91-92 修正 vol.102 514 old 【名前】ラクダ 【大きさ】ラリーカーより一回り大きいぐらい 【攻・防・速】接触したラリーカーを横転させ、ラリーカーの銃撃数発を食らって怯むが死なない。後はラクダ並。 vol.11 191 格無しさん sage 2006/06/08(木) 23 51 06 パリ・ダカールラリースペシャル考察。 【次鋒】空爆勝ち 【中堅】空中から射撃勝ち の場合は省略。 熊殺し壁付近から 対 ソラリス 3勝1敗1分で勝ち 【先鋒】問題なく体当たりで勝ち 【次鋒】相手は手が出せないので空爆を繰り返していれば有利。 【中堅】次鋒同様有利 【副将】規模負け 【大将】車なので離脱は可能。分け 対 新撰組 4勝1分で勝ち 【先鋒】相手は早いがこっちは硬い。分け。 【副将】戦車勝ち 【大将】反応では先制されるが車乗り、運転手がタフな分有利。銃砲勝ち 対 ぼのぼの 5勝で勝ち 【先鋒】速さが同じぐらいなので頑丈さの差で有利。 【副将】戦車勝ち 【大将】銃勝ち 対 マリオ 2勝3敗で負け 【先鋒】相手がやや硬い。炎とハンマーの弾幕で負けか。 【副将】スターとファイアボール負け 【大将】スターとファイアボール負け 対 イニD 5勝で勝ち。 【先鋒】余裕勝ち 【副将】戦車勝ち 【大将】銃勝ち 対 HAPPY TREE FRIENDS 2勝2敗1分で引き分け。 【先鋒】ドリルと車横転の接触で分けか。 【副将】相手が硬い。いつか手榴弾を食らって負け 【大将】体当たり負け 対 たけしの挑戦状 2勝2敗1分で引き分け。 【先鋒】車追突や銃弾に耐える防御差で勝ち 【次鋒】爆弾持ってる分有利か。空爆勝ち 【中堅】お互い似たようなスペックなので分けとしておく 【副将】戦闘機負け 【大将】空からの射撃で車壊されて負け 対 天誅忍凱旋 3勝1敗1分で勝ち 【先鋒】お互い硬い。分け。 【副将】戦車勝ち 【大将】雷鳴剣負け 192 格無しさん sage 2006/06/08(木) 23 51 36 対 コマンドー 4勝1敗で勝ち 【先鋒】Rランチャーは無理っぽい。間合い取られつつ連射で負け 【副将】相手の装備が大したことないので車破壊の接触か戦車砲で勝ちだろう。 【大将】銃砲とマシンガンが同時に当たりそう。運転手は車破壊にも耐えられるので生き残れる。勝ち。 対 剣 1勝3敗1分で負け 【先鋒】相手の防速が大したことないので有利。 【次鋒】斬撃負け 【中堅】相手が飛べないので攻撃は食らわないが、相手も硬い。分け 【副将】相手がタフなので小型戦車ぐらいでは倒せない。RSFで負け 【大将】銃砲も家屋破壊耐久には効かないかも。光のカッター負け 対 DQ8 2勝3敗で負け 【先鋒】サイズ負け 【中堅】鍛えた人の投げ杖ぐらいなら回避可能と思われる。空から射撃勝ち 【副将】空からメラ連発で負け 【大将】サイズ負け 対 ポケモン 1勝2敗2分で負け 【先鋒】硬さ負け 【次鋒・中堅】決定打無しで引き分け 【副将】雷負け。 【大将】1.7mの氷ぐらいなら戦闘機一撃破壊の銃砲で破壊可能か?勝ち これ以上は無理かと思われるのでここまで 仮面ライダー剣 > パリ・ダカールラリースペシャル> COMMANDO > 193 格無しさん sage 2006/06/09(金) 00 03 50 パリダカ対SD騎士シリーズ忘れてた 【先鋒】大きさ負け 【次鋒】上昇しつつ空爆で勝ち 【中堅】こちらの射程の方がビームより長いので、相手の射程外から車一撃破壊の射撃連射で勝ち。 【副将】防速が大したことないので戦車砲連射で勝ち 【大将】突進で車壊されて負け 3勝2敗 仮面ライダー剣 > パリ・ダカールラリースペシャル> SDガンダム外伝 騎士ガンダムシリーズ(OVA) vol.10 28 格無しさん sage 2007/10/05(金) 06 52 16 パリ・ダカールラリー総当り GTAⅢ 1勝3敗1分 【先鋒】硬いので体当たりでも倒せない。M-16射殺負け 【次鋒】共に対地攻撃しかできないので上空の取り合いになる。威力的には同じなので引き分けか 【中堅】戦闘機はさすがに落とされないか。上空から撃ちまくって有利 【副将】硬い。接触か戦車砲くらい続けて負け 【大将】特攻負け
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プロトスリー物語 第五話 「スガタ有頂天」 ① 立ち上がり両手を広げ、 「タカ!」 ② 両手を前に出し素早く四足の体制に、 「トラ!」 ③ 膝をつき腕を折り曲げ姿勢を低く、 「バッタ!」 ①→②→③→①→②→③… 「タカトラバッタ!タットッバッ!タトバ!タトバッ、タットッバッ!」 スガタの操るプロトスリーが流れるようにポーズを変えていく。 「タ・ト・バ!タ・ト・バ!」 動きのチェックを完了。システムオールグリーン、駆動部に異常や異音は 見られなかったのを指さし確認しスガタは次のテストに移行する。 「スガタ中尉、プロトスリーで出撃するぜ!」 マシンガンを両腕で抱えながら気持ち前傾姿勢で演習場を駆ける。 岩壁や高所に陣取った2型が大型キャノンをプロトスリーに向けて発射するが その全てが高速移動に対応できず狙いが外れていく。 「ヘイヘイ、どうしたお前ら!ちゃんと狙って来いよ!このプロトスリーを ぶっ壊す気でぶつかってこい!」 近接し、マシンガンと高周波ナイフで一機ずつ2型に乗る同僚を退けながら スガタは今までに無い移動速度と攻撃速度と回避性能に興奮を覚えていた。 (この速度、羅甲と変わらないじゃねえか。これなら正面切って戦える。 なんせ2型じゃあこいつらがしている様に、いい場所陣取って一発撃ったら後退 するのが一番マシな戦術だった。つーか、今まで私は何て弱い機体で戦ってたんだ!) 「よーし、そこまで。スガタ中尉、一旦降りて来なさい」 強化ガラス越しに成果を観察していたライブからストップがかかる。 「ふうっ」 コックピットから降り、ヘルメットを外して整備士から渡されたタオルで顔を拭く。 「どうだね、2型に比べ何か不便な所とかあったら遠慮せずにいいなさい」 「無い、むしろ2型の不便さに色々と気付かされたね」 「本当か?君の意見で量産機の精度が違ってくるから何でも気付いたらすぐに 言いなさい。何せ4人のテストパイロットがいるとはいえ、君の2型経験時間は 他の3人を大きく凌駕している。参考になる部分は多い」 「…まーね、誰かさんのせいで今まで色が違うだけの2型にずーっと乗せられてたからな」 「うむ、感謝しなさい」 「アイアンクローするぞコノヤロウ」 と、口では4度目のアイアンクローで脅していたがスガタは今回はそれ程怒っては いなかった。 (この私がナンロンやブライアンより上の評価を受けるなんてな。 良い時代になったもんだ。っていうか、これって本当の英雄になる大チャンスだろ!!) アムステラ侵攻以来劣勢が続く地球において英雄は2種類存在する。 ドイツのレオンハルトやロシアのゴーリキーのパイロットの様に自然と英雄視されたもの、 もう一つは彼らの活躍にあやかり、各国のエースを英雄の様に呼んでいるもの。 地球側も士気を維持する為色々と必死なのだ。 スガタは後者に当たる。インドにおいての活躍は目まぐるしいものはあったが、 それでも彼らと比較するとその戦果は小さいと言わざるを得ない。 (だが今の私には力がある。このプロトスリーがあればオードリー=スガタの名は 歴史に残るかも知れない。 『戦場を駆ける女中尉スガタ、彼女の活躍により戦争は地球連合の勝利に終わった』 なんてな、フフフ) ガッシャーン! 「んあっ!!?」 格納庫からの大きな音で妄想から現実に引き戻される。 何事かと思い音の聞こえた方を見ると、自分が降りて無人となっているプロトスリーに 整備士が何かを付けていた。それは最初に届いたどのパーツでもないし、もちろん スク水でも無い。 それは二本のブレード。プロトスリーの両手の上から肘にかけて腕と一体と なる様にブレードが装着されていた。 「ライブ室長」 「ああ、私だ。あれは小十朗のではない、私の作った武器だああいだだだだだだ!」 「はい、今回のアイアンクローターイム。何勝手に私のプロトスリーに手を加えてんだよ」 「離せー!作ったのは私だがこれは小十朗とちゃんと話し合った結果の装備、 つまりこれを加えてようやく君の愛機完成となるのだぁあいだだだだだだ」 ライブの事は全く信頼していないが『世界の小十朗』の発案ならそれは有意義なもの だろうと判断し、スガタはアイアンクロー解除。尻餅をついたライブは尻をさすりながら 彼女に弁解する。 「開発の際、3型には人間並みの機動力の他に状況に応じた武器装備変更も要求された。 なのでパイロットの4人にはそれぞれ別の追加武装で実戦に出てもらう事になった。 そこで武術家の生まれで白兵戦を希望していたスガタ中尉にはこのブレードをと言う事に」 「ふーん。他のパイロットは?」 「春大尉は彼の専用機に似た装備、対地ミサイルと盾を使った強襲モデル。 ブライアン少尉には彼の射撃の才とアメリカの巨砲主義的開発を活かす支援モデル。 未知数なレベルワン軍曹は扱いやすい斧と装甲を追加しての重装モデル」 ライブの口から他国の追加武装が淀みなく語られる。 自分の装備をプロトスリーに付けてみたいが為の口からの出まかせではなさそうだった。 「どうやらマジみたいだな」 「たまには私を信じたまえ」 「で、装備変更したこいつの名前は?4人が実質別の機体に乗るんだから、 名称はプロトスリーのままじゃないんだろ?」 「ほう、よく気付いた。では発表しよう。このブレードを装着しスク水を脱ぐ事で 完全な状態となった君の為の試作機。その名は―」 白衣を翻し、悪の科学者的ポーズを決めながらライブは産声を上げたばかりのそれの名を叫ぶ。 「『P―3パールヴァディー』だ!」 「パールヴァディー…」 その名を聞き脳内で反芻する。やがてスガタは思った通り正直に感想を述べた。 「試作機に神様の名前って、ちょっとやり過ぎじゃねえか?」 しかもネーミング時に悪の科学者ポーズ付きである。これにはさっきまで有頂天に なってたスガタもさすがに冷める。 「自分の国からテストパイロットが出た事に舞い上がった結果、 オーストラリアの博士が自国のプロトスリーに大層な名前を付けてしまって 他国の対抗する様に続き、結果4機とも神の名がついてしまった」 「ハッ、4人揃って何かの宣伝でもやるのかよ」 「まだ伝えてないのによくわかったな。そうだともスガタ中尉はこのパールヴァディーの 運転を迅速にマスターし、他国のプロトスリーと共にロシアにて任務に参加して欲しい」 いつかは実戦に出さなければならないのは分かっていたが、あまりにも唐突な任務宣言。 だがスガタはそれよりもしっくりこないものがあった。 「パールヴァディー、パールヴァディーねえ…」 これに乗り続ける限り出撃の度この名を皆に聞こえる様に叫ばねばならないと思うと 少しブルーなスガタだった。 一方オーストラリア・アメリカ・韓国では―、 「ブレイブ=レベルワンはプレイアデスで出撃します!」 「ブライアン=バーンズ、プロメテウス出撃だ!」 「いよっしゃー!春南龍ペルセポネーで出るぜ!」 オトコノコ達はネーミングにノリノリだった。スガタが悩んでいる間にも3人は成長していく。 戻る (続く)
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オミセ:103個 1ページ 2ページ 3ページ 4ページ 5ページ 6ページ 7ページ 1ページ 名前 大きさ 価値 場所 カキゴオリヤタイ 4m79cm5mm 王様を起こす スタート地点付近の神社屋台 モロコシヤタイ 4m79cm5mm 同上 タコヤキヤタイ 4m79cm5mm タコヤキヤタイ 4m79cm5mm 王様を起こす スタート地点付近の神社屋台 リンゴアメヤタイ 4m79cm5mm リンゴアメヤタイ 4m79cm5mm 王様を起こす スタート地点付近の神社屋台 オメンヤタイ 3m92cm 同上 シャテキヤタイ 4m69cm7mm 同上 ワタアメヤタイ 4m74cm3mm 同上 ブルーデミセ 5m20cm3mm オレンジデミセ 5m21cm4mm フーセンヤ 13m48cm4mm 月を作るステージ 最初のエリアで気球が上下に動いている所 アメヤサン 13m48cm4mm 同上 オニクヤサン 13m48cm4mm 同上 ホンヤ 13m32cm3mm ツリボリテン 9m97cm2mm 上へ 2ページ 名前 大きさ 価値 場所 ヤッキョク 13m94cm1mm ラーメンヤ 10m77cm5mm ケーキヤ 18m32cm タバコヤ 10m27cm4mm フグリョウリテン 14m66cm7mm クツヤ 11m59cm6mm セイカテン 13m9cm9mm フルーツショップ 12m45cm8mm カラオケボックス「カ」 9m21cm2mm カラオケボックス「ラ」 9m21cm2mm カラオケボックス「オ」 9m21cm2mm カラオケボックス「ケ」 9m21cm2mm コジンストア 10m62cm5mm サカナヤサン 10m84cm7mm ブングテン 11m28cm3mm 太陽or王様を起こす 学校入口脇 デンキヤサン 11m81cm1mm 上へ 3ページ 名前 大きさ 価値 場所 カフェ 11m50cm5mm サテン 11m30cm5mm リハツテン 12m11cm チャヤ 14m53cm4mm カサヤ 12m77cm6mm ファミレス 20m63cm バーガーショップ 13m61cm8mm オオガタピザヤ 15m62cm1mm ガッキヤ 12m14cm2mm フラワーショップ 10m79cm6mm コウキュウトケイテン 20m98cm7mm オモチャヤ 10m38cm7mm ダガシヤ 11m15cm6mm ケーキヤ 12m57cm6mm イザカヤ 13m27cm3mm オコノミヤキヤ 11m88cm1mm 上へ 4ページ 名前 大きさ 価値 場所 スシヤ 11m31cm5mm 太陽or王様を起こす 学校の入口脇 スナック 10m76cm2mm 同上 ピザヤ 10m51cm8mm CDショップ 15m57cm8mm 王様を起こすor太陽の3mゾーンのビル街 クダモノヤ 11m6mm 太陽 3m↑エリア マンボウビル(スクリーンの付いているビル)の斜向かい カフェ 15m59cm3mm レストラン 16m70cm3mm オハナショップ 13m41cm8mm ジュエリーショップ 16m88cm8mm トケイショップ 10m49cm8mm ブティック 12m42cm1mm チーズショップ 12m46cm3mm ニクショップ 13m44cm5mm パンショップ 12m58cm8mm フルーツショップ 13m44cm5mm カステラビル 25m50cm1mm 上へ 5ページ 名前 大きさ 価値 場所 フォアグラビル 25m50cm1mm ワッフルビル 26m35cm7mm オリーブビル 28m28cm シャンパンビル 28m28cm オミヤゲコーナー 8m41cm4mm フードコート 8m41cm4mm オミセマット 55cm1mm オテフキカミ 24cm3mm マネキネコ 68cm8mm オミヤゲタナ 2m10cm4mm オミヤゲラック 2m5cm6mm ザッシダナ 1m82cm6mm ショウヒンダナ 1m71cm1mm 買い物ステージ 写真屋さんの前 タマゴダナ 1m90cm4mm バーガーケース 77cm5mm レジダイ 1m96cm2mm 上へ 6ページ 名前 大きさ 価値 場所 カフェテーブルアカ 4m24cm7mm カフェテーブルミドリ 4m24cm7mm クロスツキテーブル 1m72cm 星をつくる9エネルギー スタートの洋風町、3mゾーン手前のレストラン ショップテーブル 2m10cm9mm モクセイテーブル 1m61cm4mm ダンゴヤ 11m84cm6mm ゴフクヤ 11m84cm6mm ヤド 13m3cm1mm リョカン 13m3cm1mm スーパーマーケット 24m17cm1mm 月をつくる 3m↑エリア トーテムポールの前 スーパーマーケット 24m81cm6mm アオコンビニ 15m7cm8mm キコンビニ 15m7cm8mm ムラサキコンビニ 23m86cm4mm ドラッグストア 24m58cm2mm ホームセンター 26m64cm6mm 上へ 7ページ 名前 大きさ 価値 場所 ショッピングモール 122m34cm1mm ヒャッカテン 52m36cm9mm ヨットハウス 26m81cm5mm レンタルスキーテン 17m4mm イチバ 36m71cm5mm オロシウリセンター 55m63cm7mm ウラナイヅクエ 2m3cm 上へ
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スリープトラップ MAXスキルLV 5 系列 アクティブ 対象 地面 詠唱 有 効果 罠を1個消費し、睡眠の罠を設置する。詠唱は1秒弱 内容 指定した地面に睡魔を誘う煙の罠を設置する。 習得 フリージングLv5 ハンターへ 二次職一覧へ
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【名前】 オリス・ヘングローブwithウィングX 【大きさ】70メートル 【攻撃力】カタパルトビーム;3キロのびる都市破壊規模のビーム砲 サイバーミサイル:機械、電子機器に直接攻撃する機械を操る ゴーキャノン;オリスの知覚、理解できないものを崩壊させる 【防御力】大きさ相応 【素早さ】光速の3千7百倍 【特殊能力】自分以外の純粋な人間を特異な方法で崩壊させる 名前 コメント
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オーブ国防本部 ステージ構成としては、中央に国防本部があること自体がポイント。 高さはアフリカ砂漠の高台部分とほぼ同じだが、敷地面積が大きいのである。 大きさこそ違うが、前作のコロニーメンデルに近い、建造物を意識した 立ち回りが要求される。 建物上部に乗れるため、このゲームでは珍しい上からの攻撃ができる。 ややドラ機体が有利に働くステージと言えるか。
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人物 IIA本部に勤務する曹長。からっぽのゴンドラが移動してきた(実際はローダンがデフレクターをつけて乗っていた)という異常事態を発見したうちの一人。 登場話 第5話 タグ:テラナー 登場人物 第5話 第三勢力サイクル
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リリーブラック1 2スレ目 9 紫色の桜が散る。 罪人が取り憑いた桜が散っている。 「…俺、どうしてここにいるんだっけ?」 よく分からない内にここに来ていて、俺は―― 俺、もう死んだんだ。 死因なんて覚えていないし、そもそも…この場所に辿り着くまでが とてつもなく長かった。 死神に三途の川を渡らされて、閻魔に説教を食らって…結局、ここにいる。 「…結局、ここはどこなんだ?」 「教えてあげようか?」 急に答えられた声に振り向くと、そこに立っていたのは、黒い服を着た 一人の少女だった。 「…お前、誰だよ?」 「私はリリーブラック。ただの春を伝える妖精よ」 春を伝えるという事は、きっと季節は今は春なのだろう と言うよりも妖精って何だ? あの…フェアリーとかの類の妖精か? 「…春、ねぇ。…でリリーとか言うの、ここはどこなんだ?」 「あんた、私が名乗ったんだから名前くらい名乗りなさいよ」 「…悪ぃ、俺は○○。ただのしがない人間だ」 「見れば判るわ。大方、さっき閻魔様に裁かれたんでしょ?」 表情を崩す事無く、淡々と告げるリリー。 「まぁな」 「だったら、ここから先にあるのは転生か冥界行きよ」 「どっちも…面倒そうだな」 「そのまま消滅したいならすればいいでしょ」 冷たい奴だなぁ…。普通、そういう時はもう少し励ますなり何なりすると思うんだが。 「…そうだ。今は季節的に春なのか?」 「そうよ」 「…お前って、春を伝える妖精なんだよな?」 その言葉に呆れ顔になりながら、リリーはまるで蔑むような視線を俺に向けて こう言い放った。 「あんたに伝える春はないわ」 やっぱ冷たい奴だ。むしろ春じゃなくて冬の妖精なんじゃないのか? 「まぁ、時間なんてほとんど無限にあるし、その間にでも消滅するか考えておけば?」 そう言い残して、その黒い衣装とは全く違う純白の羽を広げてリリーは空に 舞い上がった。 「俺、明日もここにいるからな!」 何だかよく分からないが、俺は彼女の事が妙に気になっていた。 まぁ、自分もそんな訳の分からない感情に動かされながら 次の日もここに居た訳だ。 無縁塚では、紫の桜花が舞い、奇妙に『俺』という存在が死んだ事を納得させてくれた。 「なんだ、まだ居たの?」 「居ちゃ悪いか」 そんな声と共に、俺の傍に降り立ったのは一人の妖精。 昨日と変わらず、やや冷たい態度を取る。 本当に春の妖精とは思えないほど冷たい少女だった。 春の陽気とは違って、彼女の言葉は冷気のように冷たい。 恐らく、それは彼女の本意で言っているものではないと思っているが… いや、そんなこともないのかもしれない。 彼女はほとんど、自分の思うとおりに言葉を投げかけている。 それが、俺にとっては嬉しい事だったりする。 「何よ、ニヤニヤして…頭でも打った?」 「や、そういう風にはっきり言う奴が珍しかっただけだ。うん、それって結構嬉しいんだよ」 素直にそう答えてやると、彼女はその言葉に不服なのか 不機嫌そうな顔になり 「…あんたってバカじゃないの?」 「まぁ、頭がいいって言われた事は無いな。どちらかと言えばずる賢いと言われてた」 子供の頃は、親にも呆れられるほどの悪戯小僧という事も認められる。 「はぁ、やっぱあんたってバカよ」 「そんな俺と真面目に話そうとしているお前もな」 「っ…そんな訳無いでしょ! 何で私が好き好んであんたと話さないと…!」 「はいはい」 真っ赤になりながら弁明する彼女に対して、俺は軽くあしらっていた。 そんな感じでわかった事はある。 彼女は、弄られ体質だ。 何でか分からないが、何処からか弄られオーラが出ている。 普段、こんな風に誰かに弄られているのか、それとも俺と出会ったことで発現されたのか 知らないけど。うん、間違いなく彼女は弄られ体質と言う事はよく分かった。 「…で、決めたの?消滅するかどうか」 「人を勝手に消滅さすな。まだ考え中だ」 一頻りからかった後、彼女は本題を出してきた。 …別に今、決断を出す必要があるかどうか知らないが、今は保留だ。 「…そう」 どうして、そう言った途端にお前の顔が曇るか分からないが…。 「ま、適当に適当に、だな」 大きな流れには逆らう事ができる訳でもなし、適当に流れに身を任せる方向で、 消滅する時は消滅して、転生する時は転生する。 「…あんた、明日もここに居るの?」 「そりゃな、行き先が正直分からないからな」 「あんたの状態は、辛うじて無縁塚に留まってるに過ぎないから。 このまま冥界に逝くか、それとも消滅するか、転生の道に入るかの分岐点に居るのよ」 そんな事を教えてくれるとはありがたい。 何故彼女がそんな事を知っているか知らないが、俺は彼女の言葉を信じて どうするか、少しだけ考えるようになった。 四日後―― 「…はぁ」 春の暖かい陽気に思わず眠気が訪れる。 驚くべき所は幽霊になっても寝る事が出来るという事か。 実は死んでから最初の日も考えに考えを繰り返していると、普通に寝てしまった。 元々、考えるのは得意分野じゃない。 「冥界、転生、消滅」 …どれがどう違うのか微妙な所だ。 死んでいる今になって、また進む先を決めないとならないのが面倒すぎる。 いやいや、待とうぜ俺。 進路を適当に決めるな、って偉い人が言ってただろ? じゃあ、考えてみるんだ。 「消滅」 まず最初に考えついて却下だった。 そもそも、それじゃ生きている意味…もとい、死んでいる意味がない。 そうなると考え付くのは、転生か冥界逝き。 「…転生、ねぇ」 魂だけ変わって違う『俺』になる。 辞書どおりの意味を考えると、生まれ変わって何か別の物になるということ。 それが蛙だろうと、鳥だろうと、文句は言えないわけだ。 生まれ変わった先が蛙でも、それは俺になる。 …我侭なようだが、俺はそんな物はゴメンだった。 違う何かになるなんて真っ平だ。 たとえ記憶を引き継がないのでも、絶対に嫌だ。 「冥界逝き、ね」 …そもそも冥界に逝くとしても、どんな状態になるのやら… この形状を維持するならまだマシか? 幽霊と言う身分ならば、まだ蛙よりはマシだ。 じゃ、やっぱり冥界逝きしかないじゃないか。 …明日、あいつに会ってどうにか冥界逝きの方法でも聞いてみるか。 翌日は割りと早い内に彼女は辿り着いた。 黒い衣装に冷たい言動。弄られっぷりは間違いなく いつもの彼女そのままだった。 「…あんたって、そう人を弄らないと気が済まないの?」 「いや、お前限定」 「……」 不機嫌になる様子もいつも通りで嬉しい。 そして、俺は彼女に聞くことにした。 「なぁ冥界逝きってさ、どうすれば良いんだ?」 微かに、空気が止まった気がした。 あまりにも彼女の反応が無かったので、そちらの方を見ると 「………」 固まっていた。 いや…彼女は固まっているのではない。 気を失いかけているのだ。 どうして、そんな事になっているのか分からないが、これがただならぬ事という事だけは 鈍い俺にもわかった。 「ちっ…」 俺一人じゃ、残念だが何も出来ない。 …いや、頼る奴なら居るんじゃないか? 最後まで説教してくれたあのにっくき裁判長とか、さ。 「仕方ねえ…っ、ちょっと耐えろよ…!」 横になりかけた彼女を抱きかかえて、裁判長の所に向かった。 考えてる暇なんてありゃしない。 一心不乱に走り続けた。 既に時は夜となり、四季映姫は優雅に茶を飲んでいた。 今日は如何せん裁かれる人が多かった。 明日に備えて、そろそろ休憩を取ろうと考えて呟いた。 「…ふぅ、今日の審議もこれで全部お終――」 「裁判長ーッ!」 「ぶーっ!」 思わず、茶を吹き出した。優雅な一時は終わりを告げた。 お茶は見事に霧となっていた。 堂々と真正面から戸をぶち破ってくるほど元気な霊が、まさか来るとは思わなかった。 「…非礼は先に詫びる、ゴメンなさい。で、本題に入るんだが」 目の前の霊は一人の妖精を抱えていた。 …見たところ、衰弱しているようなのだが、今の季節なら気にするほどもないくらい当たり前の 様子だ。 「こいつ、調子が悪いんだ。あんたなら何か知ってるだろ!?」 この霊――この前、裁いたばかりだが――はどうやら四季映姫を医者か何かと勘違いしているのか? いや、まず裁判長とか呼んだ時点でそれは無いだろうが。 「この季節の節目に、彼女がそうなってもおかしくは無い」 「…何?」 「春を伝える彼女、リリーは当然、夏が近づけば消えてしまう儚い妖精に過ぎません」 当たり前の事実を言った。 もっとも彼女だけでなく、きっと、春を司る妖怪たちもしばらく消えてしまうだろうが。 「えーと、確か○○とか言ったはずですね。 春が終わるまで彼女と一緒にいる、それが貴方が積める善行よ」 それだけ言って、男と妖精を追い出した。 非情な判断ではない。一番、適切な判断だと我ながら思う。 彼女はずっと、彼を見ていた。彼も彼女を必死に見ていた。 ならば、あの者達に積める善行とは、こういうことではないだろうか――? 「…何で泣いてるのよ?」 「泣いてねえ、これは雨だ」 結局何ができる訳でもなく、無縁塚で俺は彼女の元に居るだけだった。 彼女の身体は恐ろしく軽い。 これから存在がなくなるように、本当に彼女の質量がなくなっていった。 「お前ってさ、本当に強情だな」 「…何が?」 「あー、そう、居れる期間くらいちゃんと言おうぜ」 俺も散々と言わなかったけど。 今なら言える、あの裁判長に言われてようやく決めた俺の死に先。 「俺さ、冥界に逝くぜ。それで次の春まで、お前を待つ」 「ん…」 彼女は微かに笑う。 いつも冷たい目ばかりだったのに、こういう不意打ちには弱い。 今の俺の顔は到底見れるもんじゃないだろう。 「待ってる、からな」 「…迎えに、来ないの?」 「幽霊が迎えに来るんじゃ、あの世行きだろ? うん、でも、それもいいかもな…斬新でさ。なぁ?」 ふと、ほとんど彼女の身体の重みがなくなっていた。 そこにあったのは眠った彼女の身体と、紫色の桜。 ふわりと、彼女の身体が桜の花びらとなって空中を舞っていった。 その白かった翼も、桜花となって舞い上がる。 掴んでも、掴んでも、その桜の花びらは舞っていく。 「…はは、まだ…何も言ってねえだろ? 俺、伝えたい事があったんだよ。伝えないとならないことが――!」 周囲の桜は既に散っていた。 エピローグ 結局のところ、俺は冥界に逝く事に決まった。 元々、冥界逝きらしい俺は、温かく迎えられた。 それでも彼女への思いは途切れず、彼女がいない空白の 時を過ごし続けた。 何をしても無気力、夏は惰眠を貪り、秋は愁眠、冬は冬眠をして 庭師に働け、と怒鳴られたものだ。 そうして、ようやく春が訪れたのだ。 「…変な感じだな」 無縁塚は別段、変化の様子はない。 むしろ、あの時の異変がおかしかっただけで、普通に季節が巡れば 紫ではない桜花が咲き誇る。 「…よう」 「…うん」 花に囲まれて彼女はそこで佇む。 黒い服、白い翼、春の妖精なのに、まったくそんな感じを受けさせない佇まい。 「春ってさ、もう来たのか?」 当たり前の質問をしてみた。すでに暦の上でも春は迎えている。 その問いに、彼女は笑いながら答えた。 「あんたに伝える春は無いって、言ったでしょ?」 思わず彼女を抱きしめた。 今度は一春の思い出にはさせない―― 後書き ===ティラシの裏=== アルェ!?告白になってないぞォーッ!? ===ティラシの裏ここまで=== (他の人のを見て)ブラボー おぉ、ブラボー はい、ってな訳で、リリー裏版です。 表版よりも先に完成しました。 切ない話って難しいっスね。 『切ない話を書く』、『リリーを魅力的に書く』 両方やらなきゃならないのがリクエストを受けた物の辛いところだな。 いや、別に辛いと思ってませんが(笑 ─────────────────────────────────────────────────────────── 11スレ目 158 #1 ―――――――――――――――――――― 「なあブラック。お前が山に来た理由は分かったけど、何で逆さ釣りになってたんだ?」 「あれは……、どこぞの悪戯妖精のせいだ」 「そうそう、私たち酷い目にあったのですよ!」 そう言って机を叩くホワイト。マグカップが一瞬中に浮いた。 ホワイトを雪だまりから掘り出し…もとい。助け出して、俺の家で暖を取ることと相成った。 簡素な暖炉に火をつけて、湯気を立てる飲み物を見繕う。ちょっとした菓子もあったような気もしないでもない。 そう思って戸棚を探したが、探したがそんなものは見つからなかった。俺の家に気の利いた物は置いてないらしい。 「酷い目って…。逆さ釣りと雪埋めか?」 「そうなのです! 人を雪に埋めるなんて悪魔の所業なのです!」 「逆さ釣りも辛かったな……」 「悪戯妖精つったら……チルノか、サニーたちか」 「そう、そのサニーとか言う奴らなのです! うぅ~、くやしぃ~!」 ダンダンとまた机に手を打ち付けるホワイト。机から転げ落ちそうになったマグカップをブラックがすくいあげた。 駄々をこねる子どものように、ホワイトはぎゃあぎゃあと文句をたれ続ける。 そしてその背中をブラックがさすってやって、まるで場末の居酒屋とかでよく見る風景だ。 『俺は家族のために頑張ってるんだよぉ!』 『わかる、わかりますよ、課長! 僕も辛いです…!』 『そうかそうか、今日は朝まで飲み明かそう!』 みたいな。サラリーマン島耕作……にはこんな場面ないか。 「やられたんならやり返せばいいんじゃないのか? やられっぱなしはつまらないだろ」 「それはそうなのですが……」 「何か問題があるのか?」 「黒ちゃんがそういうのをあんまり好みませんしー。それに、」 そこで言葉を切ってホワイトは立ち上がる。何を思ったのか両手を大きく広げた。毎年、春の季節にそうするように、その細い両の手を羽のように広げ、息を吸い込む。 「春ですよー!」 その声に俺はビビッて、床に伏せた。俺ならずとも、幻想郷の春を体験したことのあるものなら、きっとそうだろう。その声は、弾幕の嵐が来る前触れだからだ。 春先に必ず聞こえる、天使のように明るい悪魔の声。その声と共に降り注ぐ強烈な弾幕。春の嵐は強いとよく言うが、これほどじゃない。 折角ついた花の芽も取れてしまうし、茂った木の葉は落ちる。建物も傷つく上に、怪我人まで出る始末だ。 湖にある紅魔館では毎年、弾幕の回避に手間を取られているそうだし、博麗の神社では巫女がマジギレしているそうな。 ホワイトがそこで撃墜されているかどうかは俺の知る所ではないが。 「…………おい、○○。大丈夫だ、安心しろ」 背中をブラックに叩かれて顔を上げる。そこには荒れ狂う弾幕があるわけでもなく、ぐちゃぐちゃになった室内が見えたわけでもなかった。 両手を広げたままのホワイトが恥ずかしそうに笑っているだけで、床に伏せる前と何ら変わりは無い。 ホワイトが頭を掻き掻き「こういうわけなのです」と、つぶやいた。 「…ええと、つまり?」 「要するに、今の私たちはその辺の妖精よりも弱いってことだ。弾幕を張ることはできないし、空も飛べない」 「というわけなのですよ。やり返したくても、やり返せないのです…」 「なるほど、じゃあ諦めるのか」 「いいえ、諦めないのですよ?」 ホワイトが、即座に返事をする。その声に温かみは感じられなかった。何処までも冷たい、感情のない声だった。 俺とブラックが驚いて顔を上げると、ホワイトが俺たちを見つめている。いつもと同じ表情、同じ顔だ。だが、そこには見慣れた笑顔はなかった。瞳に光は灯っていない。 ホワイトの桜色をした唇が、ゆっくりと動く。まるで大蛇が獲物を飲み込むときのように、獲物を嬲るように、もったいぶって。 「私は、諦めないのですよ? 春になったら思い知らせてあげるのです。誰にたてついたか、自分の所業がどんなに酷いことか教えてあげるのです」 「…………」 「そうですね…、まずはじめに私と同じ目にあわせてあげるのです。花に埋もれさせましょう。その後は黒ちゃんがされたこともしてあげましょう。高い木の上に逆さ釣りです。 その後は……弾幕で痛い目見せてあげましょうか。自業自得なのですよ、自分たちが悪いことをしたのですから、咎められるのは当然のことなのです。 うふっ。春が楽しみなのです。うふ、うふふふ、うふふふふふふふふっ!」 脳みその螺子が外れたのか、壊れたように低く笑い続けるその姿に、いつものホワイトの面影は見えなかった。はっきり言って怖い。背筋が震えたくらいだ。 かと思えば、ブラックはため息混じりに「またか」と呟く。頭痛でもするのか、額に皺を寄せて頭を振っていた。 「またかって…、前科でもあるのか?」 「去年も同じことを言っていた。一言一句違わず、な」 「忘れっぽい……のか」 「頭が春なだけだ。気にするな。……ああ…頭が痛い…」 「なかせてやるのですよー!!」 ―――――――――――――――――――― ===============文々。新聞三面記事============== 「なかせる…って、どんな風になかせるつまりなんですか」 マイクを向けつつ、不思議な顔つきをする天狗。 そのマイクを誇らしげに奪い取り、ホワイトはにこりと笑う。 息を深く吸い込み、「こうなかせるのですよ」と、天女のような笑顔で、言った。 「らめぇぇぇぇぇ! サニーのこくまろミルクでちゃうのぉぉぉぉほぉぉぉぉぉぉ!!」 ==========新聞買わなきゃらめなのぉ! ― 射命丸 文========== #2 ―――――――――――――――――――― 「ああもう、寒い! なあブラック、何で俺たちはまたこんな雪の中歩いてるんだ!?」 「…………私の知ったことか。さっさと歩け。帰るのが遅くなる」 「冷たいな、おい。何か機嫌悪くないか」 「寒いからな」 むげもなくブラックはそう言って、雪にまみれた足を動かした。俺もその後に続く。 俺と彼女の間に一つの会話もなく、言葉を交わす事はあっても、俺から話しかけるだけで、それが発展することはなかった。 互いに、コートの前襟を堅く締めて、手袋をしても冷たくなる指先に息を吐きかけていた。 何でこんなことになったのか…。俺はつい十数分前のことを、鬱な気分で思い返していた。以下回想。 ―――――――――― 「帰りたくないのです」 「は? 今何と仰いましたかお嬢さん?」 「今夜は帰りたくないのです。泊めて欲しいのです」 ホワイトが壊れた笑顔をやめてからすぐのことだった。 椅子に何食わぬ顔で座りなおし、俺にお茶のお代わりを要求した後、ホワイトは悪びれもせずそう言った。 しかしだ、この台詞何も知らない人が聞いたらとんでもないことになるんじゃないだろうか。 狭苦しい家に男と女が二人っきり。その上、「今夜は帰りたくないの……泊めて…」何ていう台詞は破壊力抜群だろう。 皆で同じ釜の飯をつつき、同じ風呂に入り、同じ布団で寝る。それでも寒さに体は震え、次第に体を寄せ合って……。 そんなピンク色の妄想を考える男なんてすぐに分かってしまうわけで、ブラックが眉根を寄せながら、俺の肩を叩いた。 「○○、変なこと考えてないか」 「かっ、考えてないぞ」 「○○さんは私と一緒のお布団で寝るのですよねー?」 「ほう、そうなのか?」 「そうなのですよー。黒ちゃんも一緒に寝るのですか?」 「おい、勘弁してくれよ。暑苦しくて堪らないだろ」 「じゃあお泊りしてもいいのですね?」 「こんな寒空の下に放り出すわけにも行かないだろ。泊まってけ」 「やったー! お泊りなのですよ、黒ちゃんも楽しみなのですねー?」 「……そう…だな。ホワイトは楽しそうだな」 この時急に、二人の間に何かが開いたような気がした。 空気の温度とか、心のキョリとか、言葉に出来ないそんな何か。小さいけれど確実に、何か開いたような気がする。 「冷蔵庫の中見てくる。足りなかったら買いにいこう」 そう言って俺に背を向けたブラックに、俺は声をかけることが出来なかった。 その後、ブラックはコートを俺に借り、長靴をはいて手袋をはめて、雪の中に繰り出した。俺を振り返りもしない。 雪を踏みしめて必死に歩くその背中に、ホワイトを一緒に探していたときの事を思い出す。でも、今と、その時は、違っているような気がしてならなかった。 ―――――――――― 「なあブラック。お前機嫌悪いだろ」 「悪くないって言ってるだろう。何度言えばわかるんだ」 「いいや、悪いね。だってさっきから喋らないし。それに……ほれ、額に皺寄りっぱなしだ」 「っ、触るな。……もし、仮に、例え話だが、機嫌が悪かったらお前のせいだ。私は悪くない」 「俺のせいって……」 「ふぅん。心当たりがないなら考えるといい。その内分かる」 冷たくそう告げて、ブラックは買いをすると、里に消えていった。今夜は鍋にするらしい。八百屋に魚屋と、忙しく走りまわっているのが人ごみの中に見える。 その姿を見ながら、腕を組んで考え込む。やっぱり、コーヒー飲むのを強要したからか? いや、でもまだ飲ませてもないしなあ。 …なんだいこのボムはぁ!? じゃなくて。 いっそブラック捕まえて問い詰めるのもありかなと、思った。こう、肩を引っつかんで、真正面から男らしく突っ込むのもありかなと。 だけどそんなことをしてブラックに嫌われでもしたらどうしようか。平身低頭して謝っても許してはくれまい。 「でもなあ……」 このままにしておくのもそれはそれでいけないだろう。 なにより、こんな先の分からないままにしておくのは嫌だ。折角今会えたのだから、今一緒にいて、ブラックがいて、話す事ができるのだから。 安っぽいとか、ガキっぽいとかそんな言葉が頭を過ぎった。まあ、それはそれでいいかもしれない。 心を伝える一番簡単な方法は、全部ぶちまけること、だし。 「○○、待たせたな。ほら、早く戻ろう。ホワイトが待ってる」 「なあ、ちょっと待てよ。お前さっきからなんでそんなに急いでるんだ?」 「それは…ほら、ホワイトが待ってるから。お前もお腹が空いてるだろ?」 「質問を質問で返すな。ご飯とかはとりあえずいいから、答えろよ」 「さあ、早く早く、早く帰ろう。お腹がすいた、早く帰ろう」 「だから。人の話を聞けって。っつかお前こっち向けよ」 「ぁ……」 無理矢理に道程を急くブラックの腕を掴んで、俺のほうを向かせる。抵抗もしないで、ブラックの身体がそれに従う。 そうして、ようやく交わす事ができた視線と視線。ブラックの瞳は濡れたビー玉のように光っていた。 「ぶっ…………!」 とかそんなことより前に。 俺の視線はブラックの顔の上を走り回っていた。 そこにあるのは寒さで赤くなった鼻。の下に黒いマジックで書かれたぶっといひげ。 ホワイトのものより少し色の濃い唇。を無理矢理赤のマジックで書き足してたらこ唇にしてあった。 ふっくらと柔らかそうなほっぺたは、これまた赤のマジックで『@』のマークが書いてあった。両方共に。 そして真っ黒な瞳の周りには黒のマジックでまつげが書き足され、そのうえで眼鏡が書いてあった。 極めつけは額に『肉』の文字。 「~~っはははははっ!!」 いきなり大きな声で笑い出した俺を、面食らった顔でブラックが見つめている。しかし、その目の周りにはお粗末な眼鏡が書いてあるわけで。余計に俺の笑いを誘う。 俺はきょとん顔のブラックがまた面白くて、面白くて、笑いすぎて目に涙が滲む。 腹筋がいよいよ痛くなってきた。涙で滲んだ視界は真っ白な雪と、黒のコートを着込んだブラックだけしか判別できないほどだ。 「…おい○○。何がそんなに面白いんだ。人の顔見て笑うなんて最悪な奴だな」 「だって……! おま、鏡見てみろ…!」 「鏡? なんだっていきなりそんな……」 「いいからいいから。そら、そこの池でいいから」 ブラックの背を押して、近くにあった池へ歩いて行く。 水面に氷が張って、雲の間から差し込む光で、きらきらと、鏡のように光っていた。 ブラックと二人して、それを覗き込んだ。涙を目の端にためて笑う俺と、何がなんだか分からないといった顔のブラックの顔が、氷に映って。 そして、俺とブラック、二人の声が、寒空に響いた。 「ぁんじゃこりゃああああああ!?」 某刑事ドラマばりの叫び声を上げて、俺は自分の顔を押さえる。 そこには、ブラックと同じように落書きがしてあった。ひげや頬のマークは当然のように書かれてあった。 ブラックと違う所は俺の額に書いてある文字が『バカ』の文字だったことだ。 「おい○○! 何だこれは」 「それは俺が聞きたいな。いつの間にこんなもん書かれたんだ」 二人して落書きに汚れた顔を突き合わせる。 さっきまでの口論もそっちのけで、視線と視線をぶつけ合う。火花も散らんかというその間を、“ひゅん”と、何かが走る。 一瞬後に、何かが雪に落ちる音。そちらの方を向けば雪の塊が砕けて地面に埋まっていた。 ―ああっ、外れた! ―サニーサニー、ばれちゃったよ! ―第2球投げたー! ―ルナもふざけてないで! やいのやいのと騒ぐ声がする方へ顔を向ければ、不思議な衣装を纏った妖精が三人。黒髪の妖精は他の二人を抑えようとしているが、それにも構わず雪玉を投げる二人。 ゆらり、と、ブラックが体を動かした。とても緩慢な動作で、それなのに目で追う事は敵わなかった。 俺もそれに倣う。視線を投げた先に、妖精が三人。ようやく俺たちの動きに気づいたのか、雪玉を投げる手が止まった。 「○○、さっき、機嫌が悪いといったな。気のせいだと言ったが、すまない、当たっていた」 「奇遇だな、俺もだ。どこぞの妖精がなぁ」 「ああ、“どこぞの”妖精のせいだな」 「とりあえずどうしてやろうか。花に埋めるか、それとも逆さ釣りにするか?」 「それはホワイトがやるって言ってたろう」 「じゃあお前は? どうするんだ」 「とっつかまえて、ぶん殴って、池に沈める」 「よしきたっ!」 スタンディングスタートで、同時に走り始めた。 帽子が風に飛ぶ。ブラックの長髪が風に踊っている。おもむろに手袋は外し、丸めた。 大きく振りかぶって、それを力強く放り投げた。 「覚悟しろこの悪戯妖精どもがっ!」 ◇◆◇ 「……疲れた」 「言うな、私もだ」 結論から言うと、結局俺たちはサニーたちを捕まえることはできなかった。所詮妖精と、侮ったのが間違いだった。 あちらが存外に賢かった、己の能力を熟知し、そして使いこなしていた。見えない足に転ばされ、声が消されて連携がとれず、雪だまりに自ら突っ込む結果となった。 疲労困憊となった俺たちは、すぐ家に帰るのは諦めて、里で、一休み入れることにしたのだった。 身体があったまるからという理由で、甘酒をちびちびと飲む。少し癖のあるえぐみが、口の中で溶けていった。 「…ブラック。怪我とかはしてないか」 「大丈夫だ。そういうお前はどうだ、頭から地面に突っ込んでたろう」 「うー、少し、ひりひりするかな。まあ大丈――」 「どれ、見せてみろ」 ブラックが机越しに、俺の前髪を捲り上げた。黒の瞳が、心配げに細められる。 俺はその予想外の行動に、しばし、我を忘れて、前だけを見つめ続けた。 動くことの出来ない視界の中で、唯一動きを見せるブラックの身体。耳元で聞こえる衣擦れの音が、何故かとても、くすぐったい。 「なんだ、大したことないじゃないか。……○○、顔が赤いぞ。まさか甘酒で酔っ払ったとか言わないだろうな」 「ブラック……お前…」 「ん?」 「優しい所あるんだな」 「なっ!? お前私が血も涙もない奴だと思ってたのか!?」 「だってさっき『ぶん殴って池に沈める』とか言ってたし…」 「悪戯した子供にはお仕置きが必要ってことだ。至って普通だ」 「でも『そういうのは好まない』んじゃなかったのか」 「あまり、だ。あまり好きじゃないだけだ。勘違いするな」 「じゃあ少しはそういう性癖があるわけだ」 「っ! ないない!」 がたんと、音を立てて席を立つ。大きな音に、店中から視線が集まった。それに晒されたブラックは、気まずげに「とにかく」と、咳払いを一つ。 「私にそんな性癖は無いからな。勘違いするな、私は普通だ」 「そうやって普通とか言う奴に限って、アブノーマルなんだよな」 「だから違うと!」 「まあまあ、落ち着け」 耳まで真っ赤にして、ぶるぶる震えるブラックの肩を抑える。涙目になってるのは何でだ。やっぱりそっちの気があるのか? 何てこんなことを言ったら、間違いなく店の中で暴れだすので、さっさと連れ出すことにする。 勘定を支払って、雪がちらつく道へ足を踏み出した。ぎゅうぎゅうと雪を踏むたびに、音が鳴って、気分が高揚する。まるで子どもの頃に戻ったみたいだ。 道の端にある雪の塊を、足で蹴り上げた。ばらばらと細かい雪が、宙を舞う。 「○○、お前子どもみたいだ」 そんな俺を見て、ブラックが微笑んでいる。その手に、家をでる時に渡したはずの手袋は無い。 そのことを訊ねると、「さっきサニーたちを追いかけているときに落とした。すまん」と目を伏せる。 「あー、大声で怒鳴りながら投げてたな。あれ高かったんだぜ?」 「だからっ、すまんと言ってるだろう。ケチ臭い奴だ」 「うるせ。……ほら、これ使え」 ブラックに、俺のしている手袋を渡してやる。手にはめてやると、少し指先が余ったが、まあ落ちることは無いだろう。 直に指先が外気に触れて、痛い。でもまあ、俺が寒いくらいはいいか。今日くらい、指先が使い物にならなくなっても、晩飯はブラックが作ってくれるって言ってたしな。 そんなことを思いながら、指先をこすって、息を吐きかける。気休めどころか、何の意味もないことは承知の上だ。 「○○、ほら。これ使え」 ぺち。 ブラックの声に振り向くと、何かが俺の顔面に当たった。後ろを振り向くと、ブラックと目が合った。片方の手袋がない。 ブラックが「下を見ろ」と、地面を指差す。それに従って視線を下げると、地面に横たわる手袋。 とりあえず、訳も分からないが、拾い上げる。 「使えったって、お前が寒いだろ」 「いいからいいから。“人の厚意はありがたく受け取っておくもんだ”。…だろう?」 「上手いこと言いやがって、この野郎」 「しかしなんだ、この台詞自分で言ったらかなり恥ずかしいな」 「だろ? あの時俺も結構恥ずかしかったんだぜ」 「でも、癖になりそうだな」 「お前、そっちの気があるのか!」 「だからないと言っている!」 ちょっと弄りすぎたか。ブラックの右手が拳に変わっている。このままでは殴られかねないと、慌てて最後の台詞は撤回した。 手袋は使えと、そうは言うがブラックだって片手が寒そうだ。しきりに右手をこすり合わせている。 「ブラック、お前も寒いんじゃないか。手ぇ真っ赤だぞ?」 「ああ…私なら大丈夫だ」 そう言って、するりと。 その左手を、傘のように広げて、俺の右手に、絡める。 指と指が交じり合って、絡まって、繋がった。 「ほら。こうすれば寒くない」 心底嬉しそうな笑顔で、優しく瞳を細めて、笑った。 俺は何故かその顔を直視できなくて、思わず逸らしてしまった。それでも右手を離す気にはなれなくて、少しだけぎゅうっと、握り返した。 そして、また。その手は握り返される。 「このまま家に帰るのか?」 「それもいいな。○○、私は酔っているってことにしておいてくれ」 「そうか。じゃあ、俺も酔ってるってことにしておいてくれ」 「私達を見たら、きっとホワイトはびっくりするだろうな」 「だろうな。何せ俺たちは一回死んで、生き返ったんだしなぁ」 「“オラは死んじまっただー”」 「ブラック…。お前結構古臭い奴だったんだな」 「うっ、うるさいうるさいうるさい! バカって言う奴がバカなんだ!」 「お前はチルノか! つか、叩くな叩くな!」 ==============文々。新聞地域欄============== 「うー寒い寒い」 今温もりを求めて全力疾走している俺は、幻想郷に住むごく一般的な男の子。 強いて違う所をあげるとすれば、女の子を弄るのが好き(性的な意味ではない)ってとこかナ。名前は○○。 そんなわけで、帰り道にある山道にやって来たのだ。 ふと見ると、道端に一人、手袋をはめたリリーブラックがいた。 「ウホッ! こんな所にいい手袋…」 そう思っていると、突然ブラックは手袋を片方外しはじめたのだ…! 「 は め な い か 」 そういえばこの山道はハッテン場の―― 「……ホワイト。何書いてるんだ?」 「新聞に投稿する小話なのですよ。○○さんも読むですか?」 「おう――……ってなんじゃこりゃ」 「手袋を通じて黒ちゃんと知り合う、○○さんの話なのです。ハッピーエンドなのですよ」 「嘘付け! 何が『すごく……温かいです…』だっ!」 「演出なのです」 「じゃあなんだこの『ああ……次はソックスだ…』は!」 「演出なので――」 「嘘をつけっ!」 「あああああ頭を揺さぶるのはやめるのですうううう」 「やめろ○○。止めるだけ無駄だ」 「そんなこといったってこれ見てみろよブラック。こんなもん新聞に載せられないだろ」 「天狗は賢明だ。こんなものを載せたらどうなるかよく分かってるはずだ、安心しろ。それとホワイトは後で地面に埋めておく。春になったら花でも咲くだろ」 「あ、あははー? 黒ちゃん? 怒ってるのですかー?」 「そんなはずがないだろうホワイト勘違いをするにも程があるぞなあ○○もそう思うだろ?」 =============てぶくろテクニック==============